黒田勝弘

産経新聞ソウル駐在特別記者(ソウル支局長特別記者)兼論説委員(wikipediaより) 。

ところでドイツとの比較論は韓国でも近年、目立っている。
(中略)
日本統治時代が韓国人を日本人化しようという「同化政策」の下で、韓国側が言ういわゆる民族抹殺を進めてきたことは事実である。象徴的には言葉や名前を日本人のようにしようとしたことがそうだが、しかしこの同化政策が特定の民族全体の肉体的な消滅まで計画したナチス・ドイツと同列だったということはできない。
黒田勝弘『韓国人の歴史観』(1999) 17-18頁 ※太字「性」は原本では傍点。下線強調は引用者。以下同じ。

ナチス・ドイツはユダヤ人を決してドイツ人にしようとはしなかったし、イギリス人もインド人をイギリス人にしようとはしなかった。しかし日本は韓国人を日本人にしようとし、しかも相当それに成功した。よくいわれることだが、日本支配は最後には韓国人の名前を日本風に変え(創氏改名)、公用語は日本語にし、学校や言論を通じたいわゆる「皇民化教育」で「皇国臣民」をつくり「内鮮一体」をすすめた。
黒田勝弘『韓国人の歴史観』(1999) 197頁

黒田氏は産経新聞で長年ソウル支局長を務めていた人物である。 つまり韓国の専門家である。

そのような黒田氏をしても、1999年の時点で、創氏改名が朝鮮人の名前を日本人風に変える政策であったかのような誤解をしていたのである。

この記述には、「植民地支配」について、黒田氏のような韓国の専門家の間にさえ誤った認識が定着してしていたというおどろくべき事実があらわれているのである。 (→「創氏改名」の誤解がどれくらい定着していたか