用語説明

左派史観

いわゆる「自虐史観」のこと。私は「自虐史観」という言葉はなるべく使わず、左派史観という言葉を用いるようにしている。

その理由は、「自虐史観」という言葉からは、あたかも前提となる事実そのものは存在して、それを自虐的に(悪く)解釈したものであるかのような印象をうけるからである。つまりこの言葉だけ見た人に「事実に基づいたものである」かのような誤解を与えかねないからである。

しかしかつて日本社会に定着していた史観は、「左派」が、事実に基づかず、あるいは事実を都合よくつまみ食いして作り上げた「虚構の史観」だと私は思っているので、私は「自虐史観」ではなく「左派史観」という言葉を用いることにしている。

(参考) 2つの世界観 つかこうへいの歴史観

パラダイム、パラダイムシフト

左派史観が主流だった時代を旧パラダイム(世界観A)、そこから史観が転換した現代を新パラダイム(世界観B)、そしてこの歴史観の根本転換をパラダイムシフトと呼ぶ。(→2つの世界観

パラダイムシフトを象徴する出来事としては、「つくる会」結成(1996)、『戦争論』(1998)、『マンガ嫌韓流』(2005)がある。

この「つくる会」から『嫌韓流』までをひとつの区切りとした、1995年~2005年におきた日本社会の歴史観の大転換を、ここではパラダイムシフトとよぶ。*1

このパラダイムシフトとは、国家犯罪であるかのようにいわれていたものが、じつは社会問題、労働問題、犯罪等にすぎなかったということがわかってくる過程のことである。

その他

「真実」問題

*1) パラダイムシフトの時期については、小林よしのり氏や植村隆氏らの証言も符合している。→小林よしのり:「わしが1990年代に『戦争論』を描いたころは、(中略)自虐史観が浸透し切っていた」(記事)  植村隆「一方、日本で1990年代半ばから「歴史修正主義者の動き」が出てきたとして「教科書から慰安婦問題を除くべきだという運動が始まり、そのリーダーの1人が安倍(晋三)首相だ」 (記事